メキシコの日系企業で働いた感想

メキシコの日系企業で働いたので、いろいろと観察してわかったことを書きます。

 

1.どうやったら、メキシコの日系企業で働くことができるのか。

 私の場合は、メキシコの日系の商工会議所のメアドに履歴書(日、西)を送って、オファーが来た会社をSkype面接して、条件のいいところを選びました。

メキシコの日系企業が求めている人材は、生活ができるレベルでスペイン語が話すことができれば採用してもらえると、いろいろな会社の面接を受けて感じました。

 

2.給料、福利厚生、待遇はどのようなものだったか。

給料は日本でもらう場合の7割くらいの金額でした。生活費を安く抑えていたので、月に25万円ほど可処分所得がありました。生活費を安くするために友達の家で下宿して、自炊ばかりしていました。

私はスペイン語ができる技術者として、普通の現地採用の日本人の3,4倍は収入をいただいていました。普通に通訳として雇われると、日本の新卒の最低賃金弱くらいの金額になります。それでも、月に7万円は貯金できるし、メキシコ人だったら、院卒以上でないと、この金額はもらえません。結論としては、発展途上国での通訳業務は給料が安いです。

 

病院の保険は一番いい保険をかけていただきましたが、会社の庶務の方は保険について何も説明せず、聞いてもパワーポイントを渡されただけだったので、会社に対しての印象は悪くなりました。でも、私が働いた会社は日本人には手厚い保険とお世話をしてくれる会社でした。

 

他にも大手のスーパーマーケットやコンビニで、食品および生活用品にのみ使えるプリペイドカードを月1万円分くらいはもらえました。あまり行かないので、けっこう余りました。普通にメキシコで働いている日本人やそのご家族は大手スーパーで買い物をすることが多いので、かなり家計の補助になると思います。

 

3.就業環境はどうだったか。

職場の立地面に関してですが、工場は市街地から20km以上離れていて、交通手段は会社の手配したバス(トータル1時間30分)か自家用車(25分)しかありませんでした。

私は短期で働くことを想定していたので、自家用車は買いませんでしたが、多くの現地採用の日本人が自家用車(80-90万円)くらいの車を購入しており、購入資金を会社から借金していました。メキシコは車社会なので、車がないと相当不便ですが、会社で働くために会社に借金をして車を買うというのはネズミが手押し車でクルクル回転して過労死するシステムだと思います。

 

職務は通訳なしでやっていました。私が働いていた会社は内部に派閥がたくさんあり、非常に仕事がしがたい環境でした。コミュニケーション能力や交渉能力以前に時間のロスが多すぎる割に給料が私にとってはそこそこなので、辞める理由の一つであります。

 

バスに乗るために朝が5時起きだったので、いつも9時10時には寝ないといけないので、夜の付き合いがあまりできませんでした。それはとてもよくないです。

 

4.会社の人間関係はどうだったか。

製造部に配属されましたが、製造部の同僚とは仲が悪かったです。利害関係がからむので、別に怒ることや憎むことはしませんでしたが、なかなかのストレスをいただきました。

代わりに前職の生産技術部の人たちとは、仲が良く、いつも一緒にご飯を食べていました。

出向で来た日本人の上司との関係はあまりよくありませんでした。すごくコミュニケーションが少なかった。私は自分はコミュニケーション能力が高いと思っているので、原因は彼にあったと思っています。

 

5.働いた会社はどうだったか。

多くのことは言えませんが、社内に多くの派閥があり、日本人の間でも多くの派閥があり、協力していませんでした。私は、日本人同士でもコミュニケーション不足で協力しないのに、メキシコ人とコミュニケーションがとれるわけないし、協力もできないだろうと思います。出向でメキシコに来ている日本人はスペイン語が話せない人がほとんどなので自由な時間も日本人同士で遊んでいるようです。現地採用の人も日本人同士でつるんでいましたが、なぜか私は誘われませんでした。理由はわかりませんが、悲しいですねw

メキシコの日系企業で働いている日本人は現地採用も出向で来た人も含めてほとんどみんな内向的で閉鎖的でした。(私の観測範囲内です。)理由はわかりますが、メキシコまで来てメキシコ文化を知ろうとしないのはもったいないと思いました。彼ら個人個人は別に悪い人でも変わった人でもなく、どこにでもいる普通の人達だったので、それだけに可哀想だと思いました。会社の歯車として人生をすり減らしている、そんなイメージです。社内政治によって、すごく消耗しているのも印象的でした。人生は有限なので仲間割れで人生を浪費したくはありません。

 

6.働き終わってみて、100点満点中何点を自分につけるか。

働く前の目標として、現場で作業員として働くメキシコの下層の人達とうまくコミュニケーションをとり、良いリーダーシップを育むことを目標としていました。3か月のうち、1か月は研修で、2か月現場で監督をしていました。

最終的には、結果も出しましたし、自分の監督したメキシコ人の作業者と昼に誕生日会をしたり、バレンタインをしたり、休日に村にみんなで遊びにいったりとけっこう関わりあいました。しかし、メリハリをつけて、就業時間中はサボってたら注意をして、疲れていたらゆるめ、よくできていたらほめて、よいリーダーシップを行うことができました。仲良くなっても、所得や教育レベルが違うので、一定の距離感は保つことを心がけていました。これはけっこう大事なことです。

自分の下に対して、怒ることは一切ありませんでした。自分の感情をうまくコントロールできてたと思います。

 

7.学んだことは何だったか。

今回のミッションで学んだことは3つです。

ー自分の能力がいくら高くても、働く環境が悪いと能力を発揮できないので、環境を変えないといけない。

 ー給与や待遇はある程度でいいので、仕事内容や休みに重点を置く。

ーメキシコの日系企業の現状が把握できた。10年後までのメキシコを想像できるようになった。

 

他にもスペイン語の会話能力がまだまだだとか、小さい反省点はありますが、良い経験にはなりました。給与や待遇については、自分のアピール能力でいかに交渉するかによって大きく変わります。交渉ができない方はあまり向いてません。また、契約社会なので、契約書は隅から隅までチェックしました。

社会が未成熟だとどれだけ生活コストがかかるのかを知れたのは勉強になりました。

 

メキシコでの生活面については、後日書きます。